私は混んでいる電車の中、前の車両に向かって歩いていた。
混んでいるからか(とはいっても、人が通れないほどではない)、それとも別の要因からか、私は無性に苛ついていた。
ものすごい剣幕で進んでくる私に遠慮してか、乗客は道をあけてくれる。
外は雪が降り、車内は暖房と湿気でむわっとしている。傘を持った人も多くいる。
私自身も、電車に乗って間もないからか、服が濡れていて気持ち悪く感じる。
そのせいでまた苛々して、歩くのが速くなる。
後ろから友人Hが、私の様子におっかなびっくりしながらついてくる。
普段不機嫌なところを見せない私が苛立っているのに驚いているのか、少し怯え気味だ。
ただでさえ背の低く華奢に見えるHが眉を八の字にしているのかと思うと、気の毒な気もしたが、それでも私は前に進んだ。
まるで恐竜にでもなった気分だった。
周りの草食動物を追いやって、荒野をのしのしと前に進む。道は狭い。
時折道をあけない不埒者もあったが、低い声で「すいません、通ります」と威嚇するように吠えると慌てた様子でどくのだった。
そうして、一番前の車両につく。
後ろを振り返ると、Hは後ろの車両に入ったところのようで、ぺこぺこと周りに頭を下げながら急いできている。
気の毒ではあったが、迎えに行くのも癪だった。
私はもう少し奥に進んで、網棚の上に荷物を載せると、つり革につかまって頭をたれ、ふうと息をついた。
真ん中の車両から急いで歩いてきたからか、心なしか鼓動が速く、体があつい。
ここでHを待つことにした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
と、ここで目が覚めてしまったのだけど、そもそも苛々していた原因も、前の車両に進んでいた理由もわからずじまいだった。友人Hとも最近会っていないのだけど、なぜ今になって出てきたのか。
夢とは往々にしてそんなものだと思うも、書き残しておけばふとした拍子に思い出すかもしれないので、書き記しておく。
今日は昼過ぎから家庭教師に出かけ、それが終わったら友人と待ち合わせをして多少話して、また夜から家庭教師に行く予定。
帰ってきたら、エントリーシートを書き終えよう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です