経済学とIT、法律を学びたいと思う

しばらく会計のお勉強記事が続いていたので、今日は僕自身の中長期での意見表明をしてみようかなと思う。

言いたいことはタイトルの通りだ。
なんでこの3つをやりたいのかというと、これらがビジネスの最もコアの知識になると想定していて、さらにこの3つに補完性があるからだ。
*補完性っていうのは平たくいうと、その組み合わせだと1+1が2より大きくなるよってこと

◆経済学

経済学は、有限な資源の中から、いかに価値を生産し、いかに分配していくかを考える学問だ。
有限な資源の中には、お金や土地、レアメタルのような有形のものから労働力のように無形のものまで含まれる。

ミクロ経済学では特に、消費者や生産者といった個々の主体の行動について取り扱う。
最適な資源の配分には選択肢があって、その中からどれが最適なのかを考える。
これが企業の戦略や企業内部の分析のための強力なツールとなるのだ。

自分自身の日常的な行動だって、最適な行動はどれか、ということを考える上で役に立つ。

◆IT

僕は日系SIerに勤めることになるので、まあそういう意味でも仕事で役に立つんだけど、それだけじゃない。
極論いってしまえば、「IT化を進めていくと自分1人で仕事が全部できる」んじゃないかなと僕は思ってる。
営業に行く代わりにウェブ広告を飛ばして、会計や流通管理はシステムにやってもらって、製品は自分が3Dプリンタを使ったりプログラミングしたりして作る。
自分で全部やるから、一人ひとりが持つべき知識が多くなってくる。・・・みたいな?

ITによる業務改革というのは決して曲げられない流れで、しかも20年以上前から始まっているのだ。
その流れの先鋒を切ったのが、Michael Hammerの'Reengeneering the Corporation'だ。
邦訳だと「リエンジニアリング革命」となっている。まあ要するに、BPR(Business Process Reengineering)という概念を生み出した人なのだ。
この本は90年代中盤のベストセラーになっている。

経営戦略の文脈でも触れられていて、「経営戦略全史」にも載っている。

ただ、まあ人のクビ切ったり情報システムを総とっかえしないといけなかったりと大変で、当時はBPR上手くいかなかったらしいんだけども。
第4章「ハマーの破壊的リエンジニアリングは自分自身も壊してしまった」から引用。
「しかし、あまりの実現の困難さと誤用の末に、「リエンジニアリング」熱は一気に冷めてしまいました。
(中略)ハマーたちのリエンジニアリング革命は、劇的にその勢力を拡げた後に、それに類するケイパビリティ派の活動(タイムベース競争戦略など)を呑み込んで破壊し、ともに墜落していきました。1999年、リエンジニアリング革命の象徴だったCSCインデックスは、ついに抜本的な改革(つまり清算)をされました。」

当時は失敗したけれども、何かまだBPRやってる企業たくさんあるよね。
今後、労働市場が流動化したり、情報システムの取り換えコストが安くなったりしていく中で重要になるんじゃないかな、と僕は思っている。

その例というわけじゃないけど、面白そうな考えの本があったので(僕はまだ読んでないけど)紹介しておく。
Brett Kingの'Bank 3.0'だ。

内容紹介のところを見るに、ネットバンクみたいな感じで、銀行にはいかないで用事を済ませちゃおう。スマホやタブレットで。というところかな。
たしかにネットバンクで済んじゃったら銀行の店舗を全国におく必要がなくなるよね。
で、これまでそういうところに行ってた人の雇用がなくなるよね。その人たちが新しい産業を始めれば、イノベーションが起こせる!・・かもしれない。

ITってのはてこだと思うんだよね。自分がプログラミングした通りに、コンピュータに処理させるわけ。
自分でやらなくてもいいことが多ければ、自分はもっとコアでクリエイティブな部分に集中できる。
どんなゲームを作ろうかな、どんなフィギュアを作ろうかな、どんなものが売れるのかなって具合に。

追記:BPRよりも最近はBPO(Business Process Outsourcing)とかクラウドとかの方が人気かな。

◆法律

法律も大事だ。ってまあ、これは言うまでもないかもしれない。
せっかく儲かりそうなものを見つけても、それが法に触れるようだったら牢屋行きだから。

○補完性について

僕は冒頭で、法律と経済学とITには補完性があるといった。

僕の専攻はマーケットデザインという分野で、卒論では家庭教師制度の分析なんてものを取り扱った。

マーケットデザインは市場を効率的にするために一定のルールを設けようというもので、
このルールというものが、国単位では法律になるわけだ。

僕が法律を作る立場になる、ということはないだろうけど、ロビイングをすることはあるかもしれない。
どの法律が自分に得で、どの法律が自分に損なのか。または、法律をどう利用するのか。
そういったことを考えることができるので、法律と経済学には補完性があると考えている。

それから、ITについて。前述のとおり、IT技術のおかげで1人でビジネスができる。
といっても、自分が技術を知らなくてもいいじゃんって反論があるだろう。
そういうインフラ自体は他の人が整えてくれるから、OK。
これはたしかにその通りだと思う。商材自体はITと関係なんかなくたっていいはずだ。
ホームページだってある程度のテンプレで作れるし、広告もグーグルに任せればいい。

ただ、ITを使うと「よりお得」だとは思うのだ。
ソフトウェアの特性っていうのは、限界費用(もう1個同じものを作ったときにかかる費用)が限りなく低いってことだ。
これこそがさっき言った「ITはテコだ」って話の中核で、
経済学で「何が儲かるのか」がわかり、法律で「それが合法なのか、得する制度はないか」がわかり、ITで「それを大量に作ることができる」わけ。

こういった理由から、僕は経済学とITと法律を主軸にすえようと思う。

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